ポイント・トゥ・ポイント。

2006年11月1日記載。
文面変更なし。携帯画像か…。
これ見て思い出した。俺がしっかりクリーニングしたつもりだったが、
佐々木さんがその後チェックしてクリーニングしきれてなかった事で、
もう一度自分でクリーニングしたって怒られた。



これがマッチレスの中身。
俺が数年憧れてたアンプだ。
ギターマガジンでマッチレスの中身とかは見た事あったけど、
実際に中身を見たのは初めて。
やっぱりいい仕事してますよ。

このマッチレスはコワルスキーのボーカル、タミオさんのアンプ。
佐々木さんにリペア依頼で昨日持ってきた。
状態としては搬入中に落としてしまったみたいで、
後ろについている電源部分と、スイッチが壊れてる。
あと、パワー管が寿命でかなりへたってた。
簡単に言えば本来のパワーが出てこない。
それでもマッチレスだから、かなりのパワーあるけどね。

これのリペアをするという事が決まったんだけど、
電源部分がむき出しで危ないから、ちゃんとした物に交換。
スイッチの部分も毎回使う部分ではないけど必要なので交換。
パワー管はタミオさんと佐々木さんで話し合いかな。
あとは、いつもどおりのアンプクリーニング。

という事でとりあえず俺が最初の過程である、
アルコールでのクリーニングをしてきた。
クリーニングする部分は全ての接点。
普通のアンプであれば基盤に直づけされてるから、
そんなに面倒ではないんだけど、
マッチレスというアンプはポイント・トゥ・ポイントと言って、
基盤を一切使わず全て配線材で付けられている。
という事で接点が異常に多いし、
配線が邪魔で綺麗にするのは普通のアンプより疲れる。
しかし妥協する事無くしっかりやって、
やってない所がありそうだから4往復して全てチェック。
完璧です!
後は佐々木さんが全てやるよ。

ちなみにポイント・トゥ・ポイントの利点としては、
音の信号を基盤で遠回りをせずに音をダイレクトに伝える事。
なのでレスポンスが基盤を使うより早くなる。
そして基盤を使った時の音質劣化を、
ちゃんとした配線材を使う事で、出来るだけ軽減するという事かな。
最近だとエフェクターとかでもやってるものがあるね。
しかしクリーニングしてて思ったのが、
素晴らしくいい仕事してるんだけど、
ここまでの配線を組むんであれば基盤でいいんじゃないか?という事。

配線は空中配線になり、これによりノイズが出たりする可能性があるし、
なによりも手間がかかりすぎてる。
空中配線についてはケーブル同士をねじる事でちゃんとしてるんだけど、
ここまで細かく配線するんだったら基盤でいいんじゃない?
確かにここまでの仕事をやってくれたら満足するけど、
それが音に見合ってないんだ。
ポイント・トゥ・ポイントというのはなんとも微妙な物だ。

マッチレスが流行ってから、
他の色んなメーカーでもポイント・トゥ・ポイントは採用された。
その流行にのってVOXも限定で出したし、
マーシャルさえも限定で作りやがった。
値段は普通よりもかなり高い。
まぁポイント・トゥ・ポイントになると、
かなり大変な作業だからしょうがない。
しかし今回細部にわたってじっくり見る事によって、
ポイント・トゥ・ポイントという言葉が、
一つのブランドになってるんだなって確信した。

そもそも昔のアンプはポイント・トゥ・ポイントというのが当たり前。
それが大量生産するようになって基盤になったという事だ。
基盤になった理由は生産性が高いというのと、
パーツも安価ですむという事。
時代の流れとしては当然の事だな。
それが原点に戻ってポイント・トゥ・ポイントを使うアンプが増えたわけだけど、
今まで音を追求してきた俺としては「?」になった。
理論上はポイント・トゥ・ポイントの方がいいのは確かなんだけどね。

別にマッチレスやDR.Z等の、
ポイント・トゥ・ポイントを使っているアンプを否定しているわけではない。
実際に素晴らしい仕事だし、音もいいと思う。
でも本当の音の良さには直結しないという考えがでた。
難しいね。

というか、ポイント・トゥ・ポイントについて書きすぎた。
昨日やった自分のアンプの事書いてないわ。
でも、もう書くのも疲れたからやめるよ。

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